2021年08月06日

●北京ウィルス、武漢コロナ、新型コロナウイルスは「中国から流出」と断定した、米報告書。中国ウイルス、、武漢ウイルス、武漢肺炎、中国コロナ、中国肺炎、新型コロナウイルス、COVID-19、新型肺炎、新型コロナ、新型ウイルスはどこで発生したのか?

●発生元は?
北京ウィルス、武漢ウイルス、中国ウイルス、武漢肺炎、中国コロナ、中国肺炎、武漢コロナ、新型コロナウイルス、COVID-19、新型肺炎、新型コロナ、新型ウイルスはどこで発生したのか?


ネット上の記事はすぐに消えてしまうことが多いので、
自分が興味を引かれた記事をここに
自分用の記録(備忘録)として保管しておきます。



●北京ウィルス、武漢コロナ、発生元は中国ウイルス?、武漢ウイルス、武漢肺炎、中国コロナ、中国肺炎、新型コロナウイルス、COVID-19、新型肺炎、新型コロナ、新型ウイルスはどこで発生したのか?

令和4年1月19日更新









●中国・武漢市民「死者数おかしい」政府対応に疑念も 都市封鎖から2年“震源地”の今
2022/1/19(水) 12:01配信


フジテレビ系(FNN)

FNNプライムオンライン

新型コロナウイルスの震源地とされる中国・武漢で、ロックダウン(都市封鎖)が行われて、まもなく2年。

市民の政府に対する疑いの声は、今も消えていない。

感染が拡大した当初、多くの患者が確認された海鮮市場は、今も高さ数メートルの壁に囲まれている。

敷地内は、WHO(世界保健機関)の調査団が入った1年前から、さらに荒廃が進んだように見える。

今回の取材中、職務質問に来た公安当局者からは、こんな言葉をかけられた。

公安当局者「政府の対策で、中国は、世界一安全で優れた国になった、と報道してください」

穏やかな口ぶりながらも、外国メディアの動向には敏感な様子がうかがえた。

一方、武漢市民は...。

親族2人を亡くした朱涛さん「中国全土の死者数が4,000人台というのは、とてもおかしいと思う」

ロックダウン中に親族2人を亡くした朱涛さん。

コロナ患者用の隔離病棟に入院していた妻のいとこの死因は、「肺の感染」。

その母親も亡くなったが、2人とも、新型コロナとは認められなかった。

朱さんは、当局が意図的にコロナによる死者数を減らしたと考えている。

朱涛さん「役人は職を守りたいのだろう。真相がまったくわからず、強い憤りを感じる」

中国政府は、2021年8月以降、武漢では市中感染ゼロが続いているとしている。


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最終更新:1/19(水) 15:01
フジテレビ系(FNN)








●最初のコロナ感染者、武漢の市場で働いていた女性か−新たな研究報告
Jason Gale
2021年11月19日 19:30 JST
これまでは華南海鮮市場と関係のない会計士だと広く考えられていた
米アリゾナ大のウォロビー氏がサイエンス誌で発表
中国湖北省武漢市で2019年12月に新型コロナウイルス感染症(COVID19)に最初に感染したと広く考えられていた会計士は、実際には当初の報告より8日遅れて発症しており、同市の華南海鮮市場で働いていた女性が一人目の感染者だとする研究報告がサイエンス誌に18日公表された。

  男性会計士が歯科治療に伴う合併症で同月8日に体調を崩したことで混乱が生じていたという。この男性に新型コロナによる発熱などの症状が現れたのは同月16日。それ以前にすでに同市場で働く数人がコロナ感染の兆候を示しており、そのうちの1人が11日に症状が出始めた海鮮売りの女性だとしている。

China Celebrates National Day & Golden Week Holidays Amid Global Pandemic
閉鎖された華南海鮮市場(10月2日)
  男性会計士は華南海鮮市場から30キロメートル離れた場所に住んでおり、同市場とは何も関係がなかった。




●存在しないスイス人科学者、中国がねつ造か 偽アカウント600件...武漢説めぐり
2021/12/9(木) 19:17配信
ニューズウィーク日本版
──スイス人生物学者を名乗る偽のSNSアカウントを、複数の中国国営メディアが相次いで引用。武漢起源説に否定的な生物学者を組織的にでっち上げた疑いが持たれている
問題の科学者のプロファイル画像(AIが生成した架空の人物像)

世界中がパンデミックの加速に苦しんでいた今年7月ごろ、新型コロナウイルスの起源を突き止めようとするアメリカの姿勢に対し、猛烈に反発する一人の「科学者」がいた。スイス人生物学者のウィルソン・エドワーズを名乗るこの人物は、アメリカがWHOに圧力をかけているとの主張をフェイスブックやツイッター上などで繰り返している。新型コロナの中国起源説をアメリカが無理に定着させようとしている、というのが彼の主張だ。

●「科学者が存在しない!?」ことを伝える台湾のニュース

ウィルソン氏によるこれらSNS上での発言は、武漢起源説を否定する第三者による論拠として中国メディアが好んで引用した。中国国営メディアである中国国際電視台(CGTN)、および環球時報(Global Times)などが、西洋の生物学者の見解としてしばしば取り上げている。

しかし、ウィルソン・エドワーズは科学者でないばかりか、存在すらしない人物であった可能性が高まっている。スイス大使館は翌8月、当該の科学者の登録情報を確認できないと発表した。

これと前後して、フェイスブック・アカウントの正当性にも疑念が示される。アカウントの登録日を確認すると、一連の投稿からわずか2週間前に作成されたものだった。

加えて、英BBCによるとメタ社(旧フェイスブック社)は、エドワーズ名義のアカウントが登録されるにあたり、仮想専用線(VPN)が用いられたことを突き止めたようだ。VPN自体は正当な技術だが、アクセス元を隠す目的でも用いられることがある。

さらにエドワーズのプロファイル画像をメタ社が分析したところ、機械学習の一種である敵対的生成ネットワークによって自動生成された痕跡を検出した。帽子の頭頂部などに不自然な歪みを確認でき、現実に存在する人物の写真ではないことを示唆している。

■ 信憑性を高める、偽アカウント同士のネットワーク

ウィルソン・エドワーズによる投稿は、さらに複数の偽アカウントが拡散する形で信頼性を高める構図になっていた。中国関連企業の従業員とみられる複数のユーザーによってシェアされ、多数の「いいね」やリツイートなどを通じて拡散されている。

拡散に協力したアカウントは数百にのぼり、なかには拡散行為を始めた当日に作成されたばかりのアカウントも存在した。プロファイル写真には他のアカウントから盗用したものや、欧米の人々を想起させる写真などが用いられている。

メタ社はこうしたアカウントを偽造されたプロファイルだと断定し、先頃フェイスブックとインスタグラム上から計約600件を削除した。問題のウィルソン・エドワーズ名のアカウントも削除されている。

ウィルソン・エドワーズの投稿と、拡散役を果たした多数のアカウント、そして国営メディアの報道は、互いに互いの主張を引用し合い、信ぴょう性を増幅する装置のように機能していた。

メタ社で虚偽情報の監査責任者を務めるベン・ニモー氏は、豪スカイニュースに対し、「実質的にそれ(アカウント同士のネットワーク)は、まるでオンライン上にある鏡張りの部屋のように機能し、元となったフェイクの人物像と彼による反米的な虚偽の情報を無限に映しあっていた」と振り返る。

■ 国営企業の従業員たちが拡散

ネット上には、トロール・ファームと呼ばれる企業や集団などが暗躍している。こうした組織は偽情報をあたかも信頼できる情報のように広め、特定の政治的見解を普及させてゆく。ウィルソン・エドワーズに代表される一連のネットワークも、国家の意志を受けたトロール・ファームによって仕込まれていた可能性が疑われる。

メタ社は調査の過程で、これらのフェイク・アカウントが中国企業によって作成されたことを示す手がかりを発見した。アカウント間の友人関係を分析したところ、中国の四川省成都市にあるIT企業、および複数の中国インフラ企業の海外拠点とのつながりを見出したという。このうち成都市の企業は同社のウェブサイト上で、中国公安当局のIT支援部隊を名乗っている。

調査レポートのなかでメタ社は、大元となったウィルソン・エドワーズの偽アカウントと、「その他数百の信頼できないアカウント」に混じり、複数の「本物のアカウント」が拡散に関与していたと述べている。本物のアカウントのほとんどが、「4大陸にまたがる、中国国営インフラ企業の従業員たち」が所有するものであった。

メタ社はこれまでにも継続的にフェイク情報の精査を行なっているが、「公務員の集団を含む人々がこのように協調し、互いに影響力を増幅するという作戦を我々が発見したのは、今回が初の事態」だとしている。同社はウィルソン・エドワーズを核としたフェイク情報の拡散を「信頼できない」目論みであると捉え、「中国発の、多方面を巻き込み、そしてその大部分が失敗に終わった」作戦であったと結論づけた。

■ SNSを通じたプロパガンダが本格化

民間人を装ったSNS上のプロパガンダについては、本件以外にも活動が活発化している。新疆ウイグル自治区をめぐってもツイッター上に多数のフェイクアカウントが作成されており、ツイッター社は中国側の関与が疑われる2160件のアカウントを閉鎖した。当該のアカウントは、虐待は嘘であるとの主張や、ウイグル人を名乗って海外の政治家に反発するコメントを投稿するなどを繰り返している。偽アカウントによる総ツイート数は3万件を超える。

これらアカウントの多くは、元々ポルノなどを配信していた古い休眠中のアカウントを再利用したものだ。無関係のフォロワーに強制的に情報を配信するための手段として、このような手法が存在する。専門家は英ガーディアン紙に対し、「恥ずかしい」プロパガンダ作戦だとの所感を述べた。

プライベートやビジネス上のコミュニケーションツールであるべきSNSだが、その浸透に伴い、国家の情報戦略として利用されるケースが出てきているようだ。

青葉やまと


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最終更新:12/9(木) 19:31
ニューズウィーク日本版








●新型コロナ流行2年 未だわからぬ起源、求められる研究所の「管理」

忽那賢志感染症専門医
2021/12/8(水) 9:03
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写真:ロイター/アフロ
新型コロナウイルス感染症の流行が始まって2年が経過しようとしています。

見つかったきっかけは2019年12月末に中国・武漢市の海鮮市場での集団感染事例でしたが、2019年12月上旬にはすでに感染者が発生していたことが分かっています。

この新型コロナウイルスはいつ、どこから広がっていったのか、現時点で分かっていることについてまとめました。

武漢では海鮮市場での流行前に感染者が発生していた
武漢市での新型コロナウイルス流行初期の対応(doi: 10.1056/NEJMoa2001316.)
新型コロナウイルスは2019年12月に武漢市で見つかり、世界に広がっていきました。原因不明とされた肺炎の最初の罹患者が発症したのは、2019年12月8日とされています。

武漢で流行が認知された当初は海鮮市場に関連する症例が多かったということで、ここで売られていた野生動物が感染源であり、それを介してヒトに感染するようになったのではないかという推測もありました。

しかし、この海鮮市場とは全く関連がない症例が2019年12月上旬の時点で複数報告されており、この海鮮市場から新型コロナウイルスが発生したというわけではなく、現在はいわゆる「海鮮市場クラスター」だったのだろうと考えられています。

では、世界最初の新型コロナウイルス感染事例はいつ、どこで発生していたのでしょうか?

新型コロナウイルスは患者の便中からも検出されることが分かっており、排水からウイルスを検出することで地域における流行を早期に検知できるのではないかと考えられています。

イタリアでは、2019年12月にミラノとトリノから収集された排水から新型コロナウイルスが検出されたと報告されており、この時期にすでにイタリア国内で新型コロナウイルスの感染者がいたことが示唆されます。

また、フランスでも2019年12月当時に原因不明だった肺炎症例の保存してあった鼻咽頭拭い液の検体を調べたところ新型コロナウイルスが検出されたという症例報告が出ています。

また、2019年12月から2020年1月までの間にアメリカで献血をした人の血液を調べたところ、1.4%の血液検体で新型コロナウイルスの抗体が陽性であり、最も早い時期で2019年12月13日から12月16日までに採取された人の血液からも見つかったという報告もあります。

こうした研究結果からは、アメリカやヨーロッパでは2019年の時点で新型コロナウイルスの感染者が存在した可能性があると言えそうです。

新型コロナウイルスの起源は?
SARS、MERS、新型コロナウイルス感染症の宿主動物、感染者数、致死率の比較(筆者作成)
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は名前の通りコロナウイルス科に属するウイルスであり、ベータ・コロナウイルスという仲間になります。

2003年に中国から世界へと広がったSARS(重症急性呼吸器症候群)の原因ウイルスであるSARSコロナウイルス(SARS-CoV)、そして2012年にサウジアラビアで見つかったMERS(中東呼吸器症候群)の原因ウイルスであるMERSコロナウイルス(MERS-CoV)も同じベータ・コロナウイルスの仲間であり、この2つはどちらもコウモリが持っているウイルスであることが分かっています。

SARSが流行する前は、コウモリがコロナウイルスの宿主であることは知られていませんでしたが、その後、この15年間で少なくとも30種類以上のコロナウイルスがコウモリを宿主としていることが判明しています。

コウモリは持続的な飛行が可能な唯一の哺乳類と言われており、このため保有するウイルスを拡散しやすいとされます。

活動性の高い動物であるコウモリから、中間宿主となる他の動物(SARSでのハクビシン、MERSでのヒトコブラクダ)にウイルスが伝播したり、あるいは偶発的に直接ヒトに感染することもあります(洞窟探検などでコウモリに曝露して狂犬病に感染する事例など)。

新型コロナウイルスに最も近いウイルスとその特徴(国家情報会議「Updated Assessment on COVID-19 Origins」より)
現時点で、新型コロナウイルスを保有するコウモリは見つかっていませんが、新型コロナウイルスに最も近いウイルス「RaTG13」は見つかっています。

RaTG13は、武漢ウイルス研究所の石正麗 Zheng-Li Shi氏らがNature誌で報告したウイルスであり、中国雲南省のコウモリから見つかったものであると書かれています。

このRaTG13は、2013年に雲南省の鉱山のコウモリから見つかったものであり、興味深いことに2012年にはこの鉱山で6人が原因不明の肺炎に感染し3人が亡くなったという事例がありますが、この6名の肺炎の症状が新型コロナに似ていると指摘する報告があります。

この武漢ウイルス研究所はコウモリの持つコロナウイルスとSARSコロナウイルスとの合成ウイルスを作ってヒトの細胞への感染性を評価する、といった機能獲得研究と呼ばれる研究もしており、さらには、武漢ウイルス研究所はバイオセーフティーレベル(BSL)4の基準をクリアした中国で初めての研究機関でしたが、安全性や管理に問題があることがアメリカから指摘されていたとも言われています。

これらを関連付けて、今回の新型コロナウイルスの起源は武漢ウイルス研究所ではないかとする説は、今もなお根強く残っています。

こうした疑念は、SARSの流行時に中国政府が重要な公衆衛生データを隠蔽していたこともあり、なかなか振り払われていません。

では、アメリカが疑っている武漢ウイルス研究所から新型コロナウイルスが漏れ出たという説はどれくらい信憑性があるのでしょうか。

つまり、武漢ウイルス研究所の研究者が新型コロナウイルスに感染し、他の人に広めてしまったことがパンデミックのきっかけとなった可能性はあるのでしょうか?

アメリカの国家情報会議の調査によると、現時点では新型コロナウイルスが研究室などから漏れ出たと断定する根拠はなく、コウモリなどの動物から人に自然感染したという説と同様に仮説の一つである、とされています(ちなみにこの調査では新型コロナウイルスがバイオテロのために開発されたウイルスである可能性はないという結論に達しています)。

流行開始から2年が経過しましたが、新型コロナウイルスの起源がいつ明らかになるのか(あるいは永遠にならないのか)、調査の行方を見守りたいと思います。

求められる研究機関の厳格な管理
日本における病原微生物のリスクグループ分類(筆者作成)
新型コロナウイルスの起源がどこであったとしても、今回の調査を通じてラボリーク(研究室からのウイルスの漏出)が原因で世界的なパンデミックが起こり得る可能性があることが広く認識されるようになり、こうした研究機関におけるウイルスの取り扱いに関して注目が集まっています。

実際に、過去には北京のウイルス研究所でSARSコロナウイルスを取り扱っていた研究者の間で感染が広がったという事例もあります。

感染症に関する研究を行う施設では、扱うことのできる病原微生物の種類に応じて「バイオセーフティーレベル(BSL)」が指定されています。

例えば、リスクグループ3の病原体を取り扱うことができるのは、BSL3以上の施設だけとなっています。

特に危険なウイルスを扱う研究機関については、BSL4として厳しい基準が設けられていますが、世界でもBSL4に指定されている施設は先進国を中心に数えられるほどしかなく、日本では国立感染症研究所・村山庁舎と理化学研究所・筑波研究所の2つが指定されています(加えて長崎大学感染症共同研究拠点が建設中)。

しかし、前述の武漢ウイルス研究所におけるコロナウイルスの研究はBSL4でもBSL3でもなくBSL2の研究室で行われていたと言われています。

現時点では、各国の研究施設の監視についてはそれぞれの国に任されていますが、ラボリークから世界規模のパンデミックが起こり得るということを考えれば、こうした研究機関の監査についてはその国だけに任せるのではなく、国からも独立した国際的な公的機関が行い結果を公表するような新たな仕組み作りが必要になるのではないでしょうか。

今回の新型コロナウイルスのパンデミックを機に、こうした研究機関における病原体の取り扱いのあり方についても議論が行われることを期待します。

また、私たちにできることとしては、こうした議論が密室で行われることなく、オープンな場で行われていることを見守り続けることではないかと思います。

【この記事は、Yahoo!ニュース個人編集部とオーサーが内容に関して共同で企画し、オーサーが執筆したものです】

参考文献

1. Maxmen A, Mallapaty S. The COVID lab-leak hypothesis: what scientists do and don't know. Nature. 2021;594(7863):313-315. doi:10.1038/d41586-021-01529-3

2. Thacker PD. The covid-19 lab leak hypothesis: did the media fall victim to a misinformation campaign?BMJ. 2021;374:n1656. Published 2021 Jul 8. doi:10.1136/bmj.n1656

3. The Office of the Director of National Intelligence (ODNI). Declassified Assessment on COVID-19 Origins.


忽那賢志
感染症専門医
感染症専門医。国立国際医療研究センターを経て、2021年7月より大阪大学医学部 感染制御学。感染症全般を専門とするが、特に新興感染症や新型コロナウイルス感染症に関連した臨床・研究に携わっている。『専門医が教える 新型コロナ・感染症の本当の話』発売中ッ! ※記事は個人としての発信であり、組織の意見を代表するものではありません。本ブログに関する問い合わせ先:kutsuna@hp-infect.med.osaka-u.ac.jp









●米研究者「最初のコロナ感染者は中国武漢海鮮市場の女性」…WHOの結論に反論
2021/11/20(土) 14:29配信

中央日報日本語版
最初の新型コロナ感染者は中国武漢の華南海鮮市場で働く女性という分析の結果が出てきた。新型コロナの起源を調査している米アリゾナ大のマイケル・ウォロビー博士(進化生物学)が18日(現地時間)、国際学術誌「サイエンス」に掲載した論文だ。この日、ワシントンポストのインタビューでウォロビー博士は「伝染病が華南市場で始まらなかったとすれば、その拡大パターンを説明するのはほとんど不可能だった」とし、新型コロナが動物から始まった可能性が高いをいう見方を示した。

これは年初に世界保健機関(WHO)の新型コロナ起源調査報告書内容と異なるという点で注目される。WHOは華南市場を訪問したことがない中国のある男性会計士(41)を新型コロナの最初の感染者と見なし、新型コロナの起源が華南市場とは無関係かもしれないという立場を表した。

ウォロビー博士は、最初の感染者として知られた会計士に初めて新型コロナの症状が出た日は、WHOの調査結果(2019年12月8日)より1週間以上も遅い12月16日だったと明らかにした。この会計士は12月8日に歯科病院を訪問し、実際に症状が表れたのは16日だったという事実を当事者から確認した。

一方、華南市場の女性に症状が発現したのは2019年12月11日で、ウォロビー博士はこの女性が最初の新型コロナ感染者と見なした。この女性はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューで12月10日から体調を悪かったと明らかにしている。

ウォロビー博士は2019年12月に確認された多数の新型コロナ事例が華南市場と直接・間接的に関連していると明らかにした。病院で感染が確認された初期患者19人のうち10人が市場関係者または市場訪問者だった。特に市場訪問者の多くが生きたタヌキが販売されている区域を訪問したことが分かった。ウォロビー博士は「これは大流行が動物市場で始まったという強力な証拠を提供する」とし「華南市場との関連性は無視できない」と話した。

WSJは、ウォロビー博士の今回の研究結果が新型コロナを誘発したウイルスSARS−CoV−2の自然起源説に対する証拠を追加した、と評価した。ユタ大学の進化ウイルス学者ゴールドスタイン博士も「新型コロナウイルスが動物に由来する可能性が高いという考えだが、この考えがさらに強まった」と話した。コウモリ由来のウイルスが他の動物に伝播し、重大な遺伝的変異を起こした後に人間に伝播するパターンである可能性が高いということだ。

ウォロビー博士は今回の研究のために2019年12月に症状が表れた新型コロナ患者のインタビュー、遺伝子データ、報道などを分析した。中国政府が発表した後に削除したデータを含め「入手できるすべての資料を集めた」と説明した。

ただWSJは、自然起源説が重視されているが、まだ「武漢実験室流出説」を排除するほどではないというのが科学者の大半の意見だと伝えた。フレッドハッチンソンがん研究センターのウイルス学者ブルーム氏は「伝染病の正確な起源を究明するには、早期感染者に関するより多くの情報と中国政府が持つ多くのデータが必要だ」と話した。

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「中国、WHO報告書から『武漢研究所』除けと圧迫」調査団が暴露
【写真】中国・武漢ウイルス研究所の石正麗所長
最終更新:11/20(土) 14:29
中央日報日本語版




●「2年前に武漢でミリタリーワールドゲームズ…中国、その後コロナ広めた」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.09.23 07:570 글자 작게
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新型コロナウイルス
中国が2019年10月、武漢で開かれた「ミリタリーワールドゲームズ(世界軍人競技大会)」で新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)を意図的に広めた可能性があるという主張が提起された。中国で原因不明の肺炎(新型コロナ)の事例が初めて報告される2カ月前だ。

20日(現地時間)、スカイニュースオーストラリア版によると、米国に亡命した中国の人権活動家・魏京生氏(71)が、調査報道専門記者シャリ・マークソン氏の新刊『What Really Happened in Wuhan(武漢で実際に起こったこと)』でのインタビューで、このように主張した。

魏京生氏は、北京郊外の秦城監獄の人権問題を暴露した『二十世紀のバスチーユ監獄ー秦城一号』の著者だ。10年余りの収監の末、1997年に米国に追放された後、ワシントンで海外の民主化運動を導いている。

魏京生氏は今回のインタビューで、「ミリタリーワールドゲームズが新型コロナウイルスを世界中に拡散させた最初のスーパースプレッダーだった可能性がある」と主張した。また、「中国当局が大会期間に『通常と異なる訓練(unusual exercise)』を行った」という北京高官の消息筋の言葉を根拠とした。

魏京生氏は、「中国当局が『おかしな生物兵器(strange biological weapons)』を実験しているということを知っていた」とし「多くの外国人が集まるミリタリーワールドゲームズの期間を、ウイルス拡散実験の機会とみなしたものと考えた」と述べた。

魏京生氏は同時期、大会に参加した米国・ドイツ・フランスの選手が原因不明の病気にかかったというニュースが伝えられると、すぐに米国の情報機関に問題提起したという。

スカイニュースによると、魏京生氏は同年11月22日、米CIAなど情報機関関係者との夕食の席で、「中国で新しい危険なウイルスが広がっている」とし、深刻性を警告した。

当時、魏京生氏は米情報当局者らの前で「ウィーチャット(中国版カカオトーク)をはじめ、中国のSNSに『新型のSARS(重症急性呼吸器症候群)ウイルス』が出回っているという話が出てきている」と話を切り出した。

魏京生氏は「いずれも似たような症状を話していること、感染事例がすべて武漢から来たという点などから見て、武漢にウイルスがあるようだ」とし、関連調査の必要性を訴えた。当時、同席した中国の人権活動家・デーモン・リュウ氏も中国当局の情報隠蔽の可能性を提起した。

しかし、米情報機関の関係者は大きな問題とみなさなかった。魏京生氏はその後、関連情報を提供して状況の深刻性を説得するために努力したが、大きな注目を引くことはできなかった。

魏京生氏は「当時、彼らは私ほど問題を深刻に受け止めなかった」とし「一国の政府が、ウイルスを隠蔽するとは思ってもみなかったのだろう」と述べた。そうして新型コロナの拡散を防ぐ機会を逸し、それから1カ月後の12月31日、中国が初の感染事例を発表したというのが魏京生氏の主張だ。

ミリタリーワールドゲームズは、世界100カ国以上の軍人が参加するスポーツの祭典だ。2年前、中国武漢で10日間行われた第7回大会では、世界中から約9000人の軍人が参加した。

ニューヨークポストによると、先月、米下院でも魏京生氏と同様の主張が出た。先月2日、米下院外交委員会の共和党幹事マイケル・マッコール議員は、新型コロナ起源に関する共和党独自の報告書を公開し、「新型コロナウイルスが2019年8月末から9月の初め頃、中国武漢のウイルス研究所から流出し、中国がこれを隠蔽した」と主張した。

共和党は、この報告書では2016年に武漢研究所がコロナウイルスの遺伝子操作に成功し、2018〜2019年に人体の免疫システムの実験を行ったと主張した。特に2019年7月、設置から2年足らずの空気消毒施設の改修を要求した点、コウモリとマウスに関する情報が9月12日、インターネット上から削除された点、9〜10月に新型コロナと同様の症状で武漢研究所近くの病院の訪問者が増えたという点を根拠に、「ウイルス流出は、その年の9月12日以前に発生したものとみられる」と述べた。

一方、中国は武漢研究室起源説に対抗し、米国がミリタリーワールドゲームズでウイルスを伝播したという主張で対抗してきた。また、世界保健機関(WHO)に新型コロナ起源を確認するには、米陸軍感染症医学研究施設のフォート・デトリックとノースカロライナ大学のウイルス実験室を調査するよう求めた。





●「25歳男性は失踪、37歳女性は獄中死寸前…」武漢ウイルス研究所に迫った記者たちの“凄惨すぎる現状”
2021/9/20(月) 6:12配信

文春オンライン
武漢ウイルス研究所。マスクを着用した警備員たちが出入りを見張る cAFLO

 いまだ収束の気配をみせない新型コロナウイルスパンデミック。このウイルスは一体どこからきたのか。謎多きウイルスが最初にアウトブレークした2020年春節(旧正月)のころの武漢では、多くの市民記者がその真相を探ろうとして当局に拘束された。ウイルスの危険性を告発しようとした医師たちがその口を封じられた。その庶民の苦しみ嘆きをインターネットで訴えた人々は「失踪させられた」。

【画像】懲役4年の実刑判決が下るも獄中死寸前…武漢ウイルス研究所を取材して逮捕された女性記者

 そんな武漢市の庶民らの姿を投影した小説『 武漢病毒(ウイルス)襲来 』が刊行された。著者・廖亦武氏は、かつて天安門事件を批判する詩を発表したことで投獄され、のちにドイツへ亡命した反骨の文学者だ。現在ベルリン在住の廖亦武氏に、小説に登場する実在の人物の実在の物語について聞いた。

◆ ◆ ◆

武漢ウイルス研究所「P4実験室」へ向かった市民記者
――『武漢病毒襲来』は、市民記者の キックリス という実在の人物の物語から始まります。武漢ウイルス研究所の取材に行った彼が国家安全部(国安)の車に追いかけられるカーチェースは実際に起きた事件で、今もYouTubeに残っていますね。

 このキックリスについて、あなたの小説の中では、紅二代(共産党幹部の子弟、太子党に属する特権階級)であると書かれています。実のところ、どうなんでしょう。

廖亦武 キックリスこと李澤華は、1995年生まれで、もともとCCTV(中国中央電視台)の人気司会者でした。その後退職してセルフメディア『 不服TV 』を始めました。この『不服TV』はYouTubeにも公式アカウントがあります。

 彼は市民記者として単独で武漢に入り、多くの視聴者の注目を集めていました。当時、武漢では弁護士の陳秋実やビジネスマンの方斌らが市民記者を名のって独自取材をしていましたが、彼らとちがってキックリスは元CCTVという専門的背景もあり、オフロード車を使い、防護服などの装備を整え、撮影・取材・解説も非常に客観的でプロフェッショナルでした。だから現地の公安当局も彼を紅二代だと思いこんでいたと思います。実際、私もキックリスは党の高官の子弟だと思います。

 私はずっとキックリスの追っかけをしていました。ほかの市民記者にも注意を払っていました。みんな最も注目していたのは、武漢での本当の死者数は一体何人なのか、どのように死んでいったのか、ということでした。キックリスも最初は火葬場を取材していたのですが、その後、武漢ウイルス研究所のP4実験室に行きました。それが国家安全部に追われる理由になりました。

ホームページから削除された資料
 私はキックリスが逮捕された瞬間を捉えた 2020年2月26日のライブ配信 を見て、それにインスピレーションを受けて、すぐにこの物語を書き始めました。その時、西側メディアは、解放軍の化学兵器防御専門家の陳薇少将が特別部隊を引き連れてP4実験室を接収したと報じていました。

 当時の最大の焦点は、P4実験室の責任者であるウイルス研究者の石正麗に当たっていました。なぜなら石正麗は、2003年におきたSARSによる感染流行が終わったのち、コウモリが持つコロナウイルスの研究を始めた専門家であり、千数百キロは離れた雲南の廃坑洞窟でコウモリコロナウイルスのサンプルを採集して武漢に持ち帰っていたからです。

 こうした情報の一切は、武漢ウイルス研究所のオフィシャルサイトで公表されていました。私はそれを全部ダウンロードしましたが、その後、こうした鍵となる資料はすべてサイト上から削除されています。

 キックリスは武漢ウイルスの起点がP4実験室だと思って調査、取材しようとして国家安全部に捕まったことは疑いありません。私はこのキックリスの物語を書いて、いくつかの欧米紙に寄稿しようとしたのですが、すべて編集者に断られました。みんな、こういう論を掲載すれば「陰謀論」を載せていると思われると懸念したのです。こうしたメディアの北京駐在記者たちはみな、「武漢ウイルスがP4実験室から流出したということが、目下、非常に噂になってはいるが、証明する方法がない」と本社に説明していました。

 キックリスは一時失踪したのち、ある日突然、再び動画をアップして、その中で、とても短く、当局に拘束されたことを釈明して、再び姿を消してしまいました。今に至るまで、表舞台には出てきていません。 表に出ることを、どこからか禁止されているということです。国内外の記者たちは史上前例のない大惨事となった感染症が世界を襲ったのを現場で目の当たりにしたのに、真相は依然として隠蔽されているのです。

 私は、今もキックリスのことをよく思い出します。やっと25歳になったばかりの若者が、誰よりも先駆けて武漢ウイルス発生地を探ろうとしたのですから。

「発生源はこのあたりかもしれない」
――キックリスのほかにも、多くの市民記者が武漢に取材に行きました。方斌、陳秋実、張展らがそうですが、彼らの中で、あなたが最も印象に残っている人物は?

廖 多くの市民記者たちが自発的にロックダウン中の武漢に取材に行きましたが、みな途中で捕まってしまいました。あの時武漢に入ったセルフメディア記者は、方斌、陳秋実、キックリス、張展しかいませんでした。

 もちろん、ロックダウンのとき、『武漢日記 封鎖下60日の魂の記録』を書いた武漢在住の女性作家・方方のように、多くの市民が自分自身で記者のように記録を取っていました。ですが、国家のメディア拡声器を総動員して広めたウソの「壮大なポジティブパワー・ストーリー」に比べれば、非力です。

『 武漢病毒襲来 』が日本で出版されたばかりのとき、元弁護士の張展が2020年に撮影した動画を見たのですが、これは心に残りました。張展はキックリスのようにオフロード車も防護グッズも持っていませんでしたが、キックリスと同じように、P4実験室を調査しようとしました。どうしても敷地内に入れず、彼女はスマートフォンを掲げて、P4実験室のまわりをぐるりと一周していました。

 彼女は歩きながら、こう解説していました。「武漢ウイルスの発生源はこのあたりかもしれない。この四角い建物と丸い建築物の中なのかも」。その結果、彼女はまもなく逮捕されました。張展は逮捕されたのち、長期にわたってハンガーストライキを行ったために衰弱しており、獄中死する可能性が非常に高いです。

衰弱して髪が抜け落ちたジャーナリスト
――張展は2020年12月28日、公共秩序擾乱の罪で懲役4年の実刑判決を受けました。公判に出てきた彼女の様子をネットで見ましたが、まだ37歳なのに、衰弱して髪も抜け落ち、老婆のようでした。武漢で取材をしたのちに失踪し、5月になって上海で逮捕されたことが明らかになりました。当初は無罪を主張し、食事を拒否したため、喉に管を通して栄養を取らされる強制摂食などの非人道的扱いを受けていたとか。

 アムネスティ・インターナショナルなど国際組織が彼女の釈放を訴え続けています。こうしたジャーナリストたちにあなたが共感するのは、あなたもジャーナリスティックだから?

廖 私は人生の大半をかけて、低層社会の人々の物語を取材して書いてきました。それを中断することはありません。2008年の四川の大地震の時、私はその日のうちに、もっとも被害のひどい北川県の被災地に駆けつけました。そこは県城全体が崩壊し、埋葬地のように埋まってしまい、少なくとも2、3万人以上亡くなっていると思われました。県城を再建することは難しく、数十キロ離れたところに新しい北川県県城を建設するしかありませんでした。

 しかし、当局はこの地域の死者数と汚職の真相を隠蔽するため、この四川大地震を「汶川地震」と名付けました。震源地の汶川県と北川県は数百キロ離れており、汶川県の死者は400人弱だった。今、世界の多くの人たちはこの地震のことを、中国政府が名づけたように「汶川地震」と呼んでいます。でも、私は四川大地震のルポルタージュ『地震瘋人院』の中で、この大地震を「四川地震」と呼んでいます。

 今度の災難においては、私は武漢に駆けつけることができませんでした。もし現場に入っていたら、おそらく『 武漢病毒襲来 』の主人公、艾丁と同じ運命をたどっていたことでしょう。


中国人も「真相」を知りたい
――『武漢病毒襲来』にも登場している女性医師、艾芬の報道が 文春オンライン でも紹介され、大きな反響を呼びました。あなたが、日本の読者にもっと知ってほしい当時の武漢の物語を教えてください。

廖 日本の読者に知ってほしいのは、中国人は共産党に何度も洗脳されてきてはいても、真相に対する興味はやはり強烈で、これが独裁者にとって最大の脅威だということなのです! 艾芬医師の物語については、『武漢病毒襲来』の第4章「李文亮は逝き、真相はすでに死んだ」の中で、猛烈な勢いで拡散した様子が描写されています。

 艾芬医師は共産党員であることよりも人としての正義感が打ち勝って、月刊『人物』の取材を受けたわけですが、この記事は、新型コロナ感染期間全体を通じて最もセンセーショナルな記事になりました。

 当局はすぐにインターネット上で削除するのですが、その削除までのほんの短い間に、ものすごい勢いで拡散していきました。武漢から警鐘を鳴らすも警察からデマを拡散したとして訓戒処分を受け、その後、無防備な状態で患者の診察を続けて新型コロナに感染した眼科医・李文亮の悲劇に呼応したのです。

 もちろん、ネット版記事はアップされると即座に削除され、雑誌も出版封鎖警告を受けたのですが、タッチの差でその記事は、自動的にスクリーンショットをとって拡散する「ネットワーム」と呼ばれるシステムで、多くの微信アカウントで同時に発信され、グレートファイヤーウォールを乗り越えて海外のプラットフォームにも張り付けられて、世界中に拡散されていったのです。

 ネット警察は当時、インターネット管理当局と公安局の国内安全保衛総隊(国保)と連携して、2011年の『ジャスミンネット革命』のときに行なった複数の集会現場での同時ガサ入れ逮捕と同様の猛烈な取り締まりをしたのですが、それでもこの記事は次々と拡散されて、その拡散スピードはウイルスの100倍、あるいはネット警察の10000倍は速かったですね。

 削除されないように、英語やドイツ語、日本語、韓国語など40か国語の自動翻訳版も拡散されましたし、変形漢字の篆文や文語体や西夏文字のフォント版なんかも出回りました。この現象は、この世界の悲劇的災難の中で、唯一大爆笑できる事件だったと思います。

「失踪人民共和国」の恐怖
――『 武漢病毒襲来 』の中では、いくつか詩が登場しますね。こうした詩は実際に武漢の都市封鎖中、中国のインターネット空間に流れたもので、その詩の題材も、ネットのSNSで書き込まれた庶民の嘆きや訴えでした。小説の最後の方に引用された「マリリンモンロー」こと張文芳の書いた詩『武漢挽歌』は胸に刺さりました。

 家族に感染させるのが嫌で自殺した人、仕事を失って自殺した人、息子を入院させるために何日も病院前に並ぶ老人、出稼ぎ家庭で祖父と5歳の孫が取り残され、トイレで死亡した祖父の遺体に布団を掛けて幼い子供が5日間も寄り添っていたという話。そんな庶民が直面した40以上の悲劇が詩の形式で描写されています。

 日本も今年の夏は医療崩壊がおきて、たくさんの悲劇が起きました。ですがその何倍、何十倍もの悲劇が武漢で起きて、そしてそのことを詩にして表現すれば、デマを流したとして警察に逮捕される悲劇もあったわけです。張文芳はその後、どうなりましたか。

廖 張文芳の『武漢挽歌』は、その一行一行が、武漢ウイルスのアウトブレーク時に起きた惨劇を描写しています。ネット上で発表されてすぐ、彼女は秘密裡に逮捕されました。懲役6か月の判決を受けて服役しました。当時、彼女がそんな目にあっていたとは誰もしりませんでした。私は彼女の詩の小説での引用了承を得ようと、武漢の友人を通じて彼女と連絡を取ろうとしましたが果たせず、今年2月に、彼女の判決書の写真がツイッターに流れて、ようやく服役中であることがわかりました。今もって誰も張文芳とコンタクトが取れない状況です。

 これも一つの「失踪人民共和国」です。中国では、短時間の失踪も、長期の失踪も、永遠の失踪もあります。「失踪させられる」のです。恐ろしいのは現在中国十数億人の中で、一部の人たちやとある個人が忽然と姿を消すことに、だんだん慣れてきてしまっていることです。

米国情報機関のリポートをどう評価するか?
――新型コロナの起源について米国の情報機関がリポートを出しています。生物兵器の可能性は否定するも、実験室漏洩については可能性を保留しています。それについてはどう感じましたか?

廖 想定の範囲内です。この小説で引用した資料、各種の詳細な情報はすべて、このリポートでもカバーされています。人造ウイルスではないということも含めて。私はウイルスはソ連のチェルノブイリの放射能漏れ事故と類似のものだと小説中でも言及しています。ただ、チェルノブイリよりは悪質であると思います。

 第一に、中国科学院武漢ウイルス研究所の公式資料によれば、P4実験室の責任者の石正麗チームが、長い時間をかけて、何度も雲南の洞窟から大量のコウモリ由来のウイルスのサンプルをとって、実験室内に保存していたのです。その中には、強力な感染を起こすものもあった。

 第二に、石正麗チームは何度もこうした自然のウイルスに対し、機能獲得実験を行い、最終的に人体の免疫システムを開く「鍵」を見つけた。

 第三に、李文亮ら8人の医師が、「謎のウイルス」についての伝聞を広める前、中国政府もこの謎のウイルスの恐ろしさを知らなかった。だから「デマ」として一蹴し、緊急措置を取らず、武漢から全国に感染を広げてしまった。このとき、中国政府は確かに「故意にウイルスを拡散した」わけではない。

 第四に、だが、武漢など十数の都市封鎖を実施したのち、中国政府はすでに武漢ウイルスの恐ろしさをよくわかっていたはずだが、すべての空港の税関とフライトはすぐに封鎖せず、この恐ろしいウイルスを海外に流出させ、全人類を攻撃させるに至った。


ポストパンデミックは「次々と惨劇が起きる」
――過失であったけれど、起こるべくして起きた過失であり、パンデミックはむしろ故意に近い過失であった、と。ならば、このパンデミックで世界はどう変わると思いますか。あなたの考えるポストパンデミックの世界とは?

廖 混乱が続くでしょう。目まぐるしく次々と惨劇が起きる。しかし、一つの時代の目撃者である亡命作家として、この混乱期の世界を頭をもたげてしっかりと見た後、私は頭を低く下げて、自分の内心を見つめ、歴史の深淵を振り返ろうと思います。天安門の大虐殺から今に至るまで、いや、1949年にこの人間性の絶滅した独裁政権が誕生したはじめから今日までの一切を。

 この“一切”とはマクロの視点でなく、ミクロの視点です。一匹の憐れなアリの一生、一枚の木の葉のような。なので、私のこの小説で、自分の祖国で隔離され、苦労してかけずりまわっても、家にたどり着けない多くの悲劇を背負わせた主人公、艾丁を生んだのです。彼は失踪させられたのか? 亡き者にされたのか? 気が狂ったのか?  それとも命を賭してやり遂げたのか? 誰も知りません。何年かのち、ヒッチコックのサスペンス映画『鳥』のような映画を、誰かが自分の経験に基づいて撮るかもしれません。

 ぜひ『 武漢病毒襲来 』を読んでみてください。武漢ウイルスに関する書籍の中で最高の出来だと保証します。

福島 香織/翻訳出版部






●「コロナ重大発見」控えた中国系教授、米自宅で遺体で発見
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
2020.05.07 07:00
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亡くなったビン・リウ教授を哀悼するピッツバーグ大学の声明。[写真 コンピュータ・システム生物学部ホームページキャプチャー]
亡くなったビン・リウ教授を哀悼するピッツバーグ大学の声明。[写真 コンピュータ・システム生物学部ホームページキャプチャー]

米国で新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)に関連して重大な発見を控えていた中国系教授が銃に撃たれて亡くなる事件が発生した。

6日(現地時間)、CNN放送などによると、ピッツバーグ大学医大のビン・リウ(Bing Liu)助教授(37)は先週末の2日、ペンシルバニア・ピッツバーグの自宅で頭や首、胴を銃に撃たれて死亡した。

当時リウ教授は一人で自宅におり、盗まれた物はなく強制的に侵入した跡も見つからなかったと伝えられた。

容疑者としてみられていた中国系男性ハオ・グ(46)は約1.6キロ離れたところに駐車していた車両の中で亡くなったまま発見された。ピッツバーグ警察は容疑者がリウ教授を殺害した後、車両に戻って自ら命を絶ったとみている。

警察は2人が互いに知り合いだったとみて犯行の動機を調査している。

リウ教授はピッツバーグ医大コンピュータ・システム生物学部で研究助教授で働いていた。

この日、同部は声明を通じて「リウ教授は同僚から尊敬されている優れた研究者であり、今年だけで4本の論文を発表した多作の研究者だった」と哀悼した。

続いて「リウ教授は『SARS−CoV−2(新型コロナウイルス)』感染の細胞メカニズム、合併症細胞基礎を理解する非常に重大な発見をする直前だった」とし「彼が始めた研究を完成するために最善を尽くす」と付け加えた。




●「新型コロナ、武漢の実験室から出てきた証拠3つ」…中国の学者が論文発表
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.09.16 12:012 글자 작게
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新型コロナウイルス
新型コロナウイルス
中国出身のウイルス学者閻麗夢博士が新型コロナウイルスは中国・武漢の実験室で人為的に作られたという主張を裏付ける科学的根拠を盛り込んだ論文を14日に開放型情報プラットフォーム「Zenodo」を通じて発表した。

閻博士はこれに先立ち11日に英ITVのトークショーとのインタビューで、「新型コロナウイルスが武漢の実験室で作られたことを立証する科学的根拠を中国疾病統制センター(CDC)と現地の医師らから得ており、近く公開する」と明らかにして注目された。公開を予告してから3日ぶりに閻博士は同僚科学者3人とともに作成した論文を出した。ただし今回の論文は国際学術誌に発表される論文のように他の学者の検証を経たものではない。

閻博士チームが出した論文の題名は「自然な進化というより実験室で精巧に操作されたということを提示するSARS−CoV−2(新型コロナウイルス)の平凡でない特徴とSARS−CoV−2(新型コロナウイルス)の合成方法の推測」だ。

遺伝子分析結果などを根拠に論文が主張する核心内容は大きく2種類だ。まずコロナウイルスは自然的に発生するウイルスと一致しない生物学的特性を見せる。また、コウモリコロナウイルスを基に6カ月以内に人為的に作り出すことができるということだ。

◇「中国の研究所のウイルスと遺伝子類似」「受容体結合部位を操作」

閻博士は主張に対する科学的根拠として3種類を提示した。最初に、新型コロナウイルスの遺伝子塩基配列が中国重慶市第三軍医大学の軍事研究所と中国南京市南京司令部の医学研究所で発見されたコウモリコロナウイルス(ZC45、ZXC211)と疑わしいほど似ている。論文によるとこの2カ所では2015年と2017年にコウモリコロナウイルスが見つかっている。

2番目に、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質で人体細胞の受容体と結合する役割をする部位(RBM)が2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)ウイルスと似ていた。また、この部位が遺伝的に操作されたという証拠が遺伝子に現れた。

スパイクタンパク質とはウイルス表面に突起状に飛び出してきたタンパク質で、コロナウイルスはこのスパイクタンパク質を通じて人体細胞の受容体と結合する。

3番目に、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質にはフーリン分離部位というウイルス感染力を高める部位がある。ところがこの部位は自然に現れる同じ系統のコロナウイルスでは全く見つけられない。

この分離部位の特異な塩基配列は、この部位が単純に動物間での伝達や再調合を通じた自然な進化の結果ではないという点を示す。新型コロナウイルスに人為的に挿入された可能性が大きいということだ。

◇「コロナウイルス、6カ月あれば作れる」…論文検閲も主張

論文にはコウモリウイルスと新型コロナウイルスの遺伝子比較分析結果も載せられた。閻博士チームは3つの科学的根拠に基づき5段階にわけて新型コロナウイルスを人為的に作る方法を提示した。各段階は少ないもので15日から長いものでは3カ月ほどかかり、6カ月でウイルスを作ることができると論文は主張した。

閻博士は香港大学に在職しながら新型コロナ流行の初期研究を遂行した。閻博士はこれに先立ち新型コロナウイルスのヒト感染の可能性を中国政府が公式発表する少なくとも3週間前にすでに知っていたと暴露した。また、昨年末には中国本土にいる同僚学者からヒトへの感染事例に対する情報を確保し、研究結果を大学研究所の責任者に報告したが黙殺されたと主張した。閻博士はこうした暴露により身辺への脅威を感じ、4月に香港を離れ米国に逃避した状態だ。

閻博士は論文で「新型コロナウイルスが研究実験室から出た可能性もあるという理論は同僚が検証する学術誌で厳しく検閲された」と主張した。

◇自然発生裏付ける論文複数あるが…「信頼しがたい」

だが科学界では新型コロナウイルスが自然発生したという理論が広く受け入れられている。遺伝子分析などを根拠にこれを裏付ける論文も複数出ている。

別の科学者は15日、デイリーメールとのインタビューで閻博士の論文に対し否定的な見方を出した。微生物発病学専門家であるアンドリュー・プレストン博士は「同僚学者の検討がされていない論文の立証されていない主張を考慮すると、現在の状態ではなんの信頼も持って見られない」と話した。

保健専門家である英サウサンプトン大学のマイケル・ヘッド博士は「新型コロナウイルスが実験室で作られたものではないという点を明確に示す論文がすでに同僚の検証を経て出されている。(閻博士の論文は)これまでの研究を凌駕するどのようなデータも明確に提供していない」と評した。

武漢ウイルス研究所も4月に「研究所スタッフのうちだれも新型コロナウイルスに感染した人はおらず、実験室のセキュリティレベルは最高水準だ」として疑惑を強く否定した。

だが新型コロナウイルスの起源をめぐる論争は続くものと予想される。新型コロナウイルスが全世界を襲って9カ月が過ぎたがウイルスが動物からヒトに広がるまでにどのような中間宿主を経たのか正確に明らかになっていないためだ。

新型コロナウイルスの起源を調査するとして7月に中国に行った世界保健機関(WHO)の専門家チームは事前調査という理由で発生地の武漢は訪問せずに帰ってきた。WHOの起源調査の目的も新型コロナウイルスが動物からヒトにどのように感染したのかであり、どんな種が関与したのかを確認することだ。

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●新型コロナ起源の米情報機関報告書、「近日中」に発表
2021/8/24(火) 8:42配信

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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

サキ米大統領報道官は23日の記者会見で、新型コロナウイルスの起源解明に向けた米情報機関の調査報告書が近日中に公表されるとの見通しを表明した。

【写真】ここから流出したとの説もある武漢ウイルス研究所

バイデン大統領が5月、情報機関に対して90日以内に調査結果を報告するよう指示し、今月24日がその期限となっている。サキ氏によると、今後数日間をかけて機密情報を非開示にするなどの処理をした上で公表するとしている。

ウイルスの起源をめぐっては、中国湖北省武漢市のウイルス研究所から流出した説と、武漢市内の生鮮市場で動物を介して人間に感染したとの説がある。

トランプ前政権は、ウイルスが研究所から流出した可能性が高いと主張。下院外交委員会のマッコール筆頭理事(共和党)らは「研究所からの流出を示す証拠がある」としている。

これに対し中国は、研究所での漏洩(ろうえい)説を否定する一方で、研究所で取り扱われていたウイルス関連のデータ提供を拒否。世界保健機関(WHO)による現地での再調査も拒絶しており、国際社会から「対応が透明性に欠ける」との批判が強まっている。(ワシントン 黒瀬悦成)


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最終更新:8/24(火) 10:37
産経新聞






●疑惑再燃…武漢ウイルス「人工説」を追え! 〈「自然発生説」では「なぜ武漢が震源地だったか?」を説明できない〉/近藤奈香――文藝春秋特選記事【全文公開】
2021/8/18(水) 6:00配信

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疑惑再燃…武漢ウイルス「人工説」を追え! 〈「自然発生説」では「なぜ武漢が震源地だったか?」を説明できない〉/近藤奈香――文藝春秋特選記事【全文公開】
流出疑惑のある武漢ウイルス研究所
「文藝春秋」8月号の特選記事を公開します。文/近藤奈香(ジャーナリスト)

◆ ◆ ◆

 新型コロナウイルスはどこから来たのか?  その“起源”は、いまだ謎に包まれている。そして今、「中国の武漢ウイルス研究所から漏れたのではないか?」という疑いとともに、「ウイルスの起源をめぐって米国が中国を厳しく追及してこなかったのはなぜか?  そこに米国も深く関わっていたからではないか?」といった疑惑まで持ち上がっている。

「人工ウイルスを中国が故意にばら撒いた」という「人工ウイルス意図的拡散説」は穿ちすぎだとしても、「武漢ウイルス研究所から意図せず流出した」という「流出説」は、当初から一部で可能性が指摘されていた。最初の出所は中国国内で、2020年1月の時点でソーシャルメディアで噂が広がっていた。だが、結局、「流出説」は、西側メディアによっても、早々に“陰謀論”として片付けられたのだ。

 ところが、その「流出説」に再び注目が集まっている。米バイデン政権は情報機関に対して「流出説」も含めた追加調査を指示し、英BBCや仏ルモンドなど西側メディアも、「流出説」を排除しないようになった。

 当初、中国当局が唱えた「武漢の海鮮市場で野生動物からヒトに感染が広がった」とする説は、西側の主要メディアにも受け入れられた。これにはおそらくトランプも一役買っている。「武漢研究所からの流出説」は、米中対立の文脈のなかでトランプ陣営がことさら主張したために、かえって“オオカミ少年”のごとく信憑性を失ってしまったのだ。

「流出説」を証明する直接の決定的証拠は見つかっていない。だが、ここに来て「ウイルス自然発生説」を証明する証拠も実はないことが明らかになりつつある。という以上に、現時点で判明している事実からすれば、「自然発生説」よりも「流出説」の方が“合理的”に見えるのだ。

なぜ武漢だったのか? 
「自然発生説」として有力視されていた「海鮮市場起源説」は、2020年5月の時点で中国当局自身が否定するに至っている。「海鮮市場起源説」が成立しがたいのは、主に次の3つの理由からだ。

 第一に、最初期患者の45%は、海鮮市場と何の繋がりもなかった。

 第二に、「海鮮市場で野生動物からヒトに感染が広がった」として、中国獣医研究所が、犬、豚、鶏、アヒル、猫など、さまざまな動物を使って実験を繰り返したが、「感染源となる動物(中間宿主)」は見つからなかった。シンガポール出身のカナダ人分子生物学者アリーナ・チャンも、「新型コロナウイルスには変異の形跡が希薄だ。動物からヒトへとウイルスが感染したのであれば、複数の馴化の跡が見られるはずだが、新型コロナはヒトからヒトへの感染に『すでに適応済み』であったように見受けられる」と指摘している。

 第三に、中間宿主が不在なら、「コウモリ由来のコロナウイルスが中間宿主なしにヒトに直接感染し、その後、ヒト―ヒト感染するウイルスに変異した」という可能性が考えられるが、そもそも武漢にコウモリは生息していない。コウモリから直接感染したとすれば、流行の起源は、雲南省のような(新型コロナに最も近いウイルスをもつ)コウモリの生息地の近くでないと不自然だ。雲南省から約1600キロ離れた武漢で、道中誰にも感染せずにピンポイントで感染が始まったのはなぜか?  これを説明できる仮説はない。

 要するに、「自然発生説」では「なぜ武漢が震源地だったのか?」を説明できないのだ。そこで、ウイルスの起源として、「海鮮市場」ではなく「武漢ウイルス研究所」に再び注目が集まるようになったのである。

 こうした西側メディアの論調の変化を象徴するのが、元「ニューヨークタイムズ」の科学記者ニコラス・ウェイドによる「コロナの起源――その謎を追う」(「ミディアム」5月3日付)という記事だ。ウェイドは、「新型コロナの起源が自然界だという主張に疑問符が付く」というノーベル賞受賞者で分子生物学者デヴィッド・バルティモアの発言を引きながら、「流出説」を支持する根拠と支持しない根拠を精査し、「大手メディアが流出説を検討の対象にしてこなかった」と批判している。

 ではなぜ西側主要メディアは「流出説」にまともに向き合ってこなかったのか。この点で注目すべきは、6月3日付の「ヴァニティフェア」の詳細な記事だ。これを読むと“ウイルスの起源”を隠蔽したのは、中国当局だけでなく、米国の利害関係者もそこに深く関わっていたことが見えてくる。

「ヴァニティフェア」は、数カ月かけ、40人以上の関係者への取材、何百頁にも及ぶ政府文書、メモ、会議議事録、Eメールを徹底的に調べ、米国国内における利害関係(ウイルス研究への政府からの莫大な補助金)によって、「流出説」の検証が阻まれてきたことを洗い出している。

 例えば、2020年12月9日の米国務省内の会議では、「コロナの発生源について中国政府に透明性を求めるべきだ」との議員らの要求に対して、「研究に多額の補助金を出してきた米国政府に注目が集まることを避けるため、武漢ウイルス研究所が行なってきたGOF(機能獲得変異)実験には触れぬように」との発言があったという。この点について、「『流出説は絶対にありえない』として検証すら憚られる空気が政治家ではなく科学者の間にあったことに驚いた」というCDC(米国疾病対策センター)前所長の証言も引いている。

本文:9,621文字

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●口閉ざすエビ売りの女性 武漢で最初の一人を探した
有料会員記事 新型コロナウイルス

武漢=平井良和、宮嶋加菜子

2020年7月1日 5時00分

【動画】昨年末の中国・武漢。当時誰も知らなかったウイルスはどう広がっていったのか。世界的な感染爆発を防ぐことはできなかったのか。パンデミックの序章を振り返る。
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 人類が半年前に知ったばかりのウイルスは、世界の1千万人以上に感染し、50万人を超える犠牲者を出している。災禍はどう始まり、どう広がっていったのか。連載「コロナの時代」の新たなシリーズは「パンデミックの序章」。感染の拡大が始まった中国・武漢を歩き、謎のウイルスの存在を捉えるまでの道筋や、ヒトヒト感染の認定に二の足を踏んだ中国の初期対応を検証する。

拡大する写真・図版
コロナの時代 パンデミックの序章/デザイン・加藤啓太郎

年末のかきいれ時、喧騒の中の「異変」
 湖北省武漢市の都市封鎖が解け、間もなく3カ月になる。魏、呉、蜀の三国時代をはじめ中国史の舞台となってきた長江中流域の1千万都市は、ようやく活気を取り戻そうとしている。

 中心部の大通りにも絶え間なく車が行き交うが、漢口駅近くの道の両側には約200メートルに及ぶ青いバリケードが残る。隙間からのぞく看板はほこりまみれで、その下に「魚」や「蟹(かに)」といった字が読み取れる。

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看板から「華南海鮮卸売市場」の文字は消され、バリケードによる封鎖が続いている=2020年6月6日、中国・武漢市、平井良和撮影

 半年前に閉鎖されるまで、ここに華南海鮮卸売市場があった。5万平方メートルの敷地に魚介、干物、食肉などを売る店が千軒以上ひしめく巨大市場だった。世界をのみこんだ新型コロナウイルスの最初の集団感染は、ここで発生した。

 昨年12月31日、市当局は初めて「原因不明の肺炎患者が27人いる」と発表。その多くが市場の関係者だとした。リストを入手したという中国メディアは、一番早い発症は50代女性の12月11日だったと伝えていた。

 新型ウイルスはどこから来たのか。最初の感染者だったかもしれないその女性を探した。


●「あそこへは行くな」 中国・雲南、ウイルスが潜む山
有料会員記事 新型コロナウイルス

墨江ハニ族自治県=平井良和

2020年12月10日 17時30分

コロナの起源 科学者たちの足跡

 亜熱帯特有の深い緑の山々の間に霧が立ちこめる。切り立った崖沿いの道に立つと、眼下には赤土を削りながら蛇行する大きな川が見える。

 人類を新型コロナウイルスを襲った今年、その遺伝子配列と96%一致するとして世界各地の科学者の注目を集めたウイルスが、7年前にこの中国雲南省の山奥で見つかった。

 そのウイルスの名は「RaTG13」。新型コロナウイルスの近縁種が発見されたのは、どんな場所なのか。たどってみることにした。

新型コロナウイルス最新情報
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RaTG13が見つかった廃銅山の周囲は緑の深い山々が連なる=中国雲南省墨江ハニ族自治県、平井良和撮影

 まず訪ねたのは、省都の昆明市から300キロ南下したところにある「通関」という町だ。北回帰線を越えたすぐ先にあり、古くから茶を栽培している少数民族ハニ族が暮らす墨江ハニ族自治県に位置する。香辛料や野菜などを売る市場があり、街道沿いに雑貨店や鶏1匹を丸ごと煮込む鍋料理の店が並ぶ小さな町だ。

 町の名前「通関」は中国語で「トングアン」と読む。その英語表記の頭文字をあわせれば「TG」。RaTG13が発見された地域を示す「TG」だ。「Ra」はコウモリの一種、「13」は2013年に採取されたことを表している。

 このウイルスを見つけたのは、中国湖北省武漢にある中国科学院武漢ウイルス研究所のチーム。今年2月、英科学誌ネイチャーで新型コロナウイルスと「96%一致した」との研究結果を発表した。02〜03年に中国を襲ったSARS(重症急性呼吸器症候群)の起源をたどる研究で中国各地を回る中で、採取したウイルスの一つだったという。

拡大する写真・図版
通関の民家と住民=中国雲南省墨江ハニ族自治県、平井良和撮影

閉鎖された銅山 住民は口を閉ざした
 チームの論文によると、RaTG13が発見されたのは銅山だった。通関の住民に聞きこむと、確かに町から山一つ隔てた先にかつて銅山があったという。その方向へ車を走らせること1時間。激しく蛇行する道は車がやっと通れるほどにまで細くなり、断崖を縫うようになった。途中、土砂崩れの跡や群れて歩く水牛にも出くわし、それらを慎重に避けながら進んだ。

 道端で豆を干す女性を見つけて銅山の場所を尋ねると「十キロ以上先にあったがもう閉鎖された。詳しく知らないが、人が亡くなったと聞いた」とは答えたが、多くは語らなかった。

 銅山に近づくほど、点在する集落に住む人たちの口は重くなっていった。




●新型コロナで注目の“コウモリ女”が「中国から機密文書を持ち出して米国に亡命」情報の真偽

西岡省二ジャーナリスト
2020/5/7(木) 16:42
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「石氏が行方不明」と伝えるインドテレビ局のウェブサイト(筆者キャプチャー)
 中国湖北省の中国科学院武漢ウイルス研究所でコウモリ関連のコロナウイルス研究を統括してきた石正麗氏について、インターネット上で「家族と共にフランスの米国大使館に亡命申請した」との噂が広がり、中国側が火消しを急いでいる。この研究所は、米国などがたびたび“新型コロナウイルスの発生源”などと疑惑の目を向ける施設で、そこの専門家である石氏は「蝙蝠女侠(コウモリ女)」と呼ばれるキーパーソンだ。欧米各国が中国への損害賠償請求の動きを見せるなか、核心人物亡命の噂に各国メディアは浮足立っている。

◇野生動物の商取引に警告

 石氏が主任を務める武漢ウイルス研究所新興感染症研究センターには、中国各地のコウモリ生息地から集められたコロナウイルスなどの大量の病原体が保管されている。

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、石氏は武漢の大学で生物学を学び、2000年には仏モンペリエ大学でウイルス学の博士号を取得した。英語だけでなくフランス語も堪能。英紙デイリー・テレグラフなどによると、02〜03年に重症急性呼吸器症候群(SARS)が大流行したあとの06年、石氏はオーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)管轄下のオーストラリア疾病予防センター(ACDP)で3カ月間、訪問学者としてコウモリを研究していた。テーマは「SARSとコウモリの関係」だったという。

 WSJは「石氏がこれまで論文や講演で『野生動物の商取引を規制するという具合にその危険性に注意が払われなければ、彼女のチームがコウモリの体内で発見してきた各種コロナウイルスが、SARSと同じように猛威を振るうことになる』と絶えず警告してきた」と記している。

 また、WSJは「石氏のチームが2013年に雲南省で採取したサンプルと、今回の新型コロナウイルス感染症を引き起こしたウイルスの遺伝子配列は、約96%一致している」と伝え、ここから“石氏の研究施設から流出して武漢市民に感染したのではないか”という説に結びつく、と記している。

◇「臭い口を閉じるよう忠告」

 こうした見方に石氏は激しく反応する。2月のSNS上の投稿で、ウイルス発生源が自身の研究所でないことを「命に賭けて約束する」と表明し、「悪意のあるメディアの噂を信じて拡散する人たちには、その臭い口を閉じるよう忠告する」と反撃した。

 ところが、4月末ごろになって、インターネット上に次のような話が書き込まれるようになった。

「石氏が1000件近い秘密文書を持ち出して、家族と共に欧州に逃亡し、フランスの米国大使館に亡命を申請した」

 これがネット上で広まり、中国のネットユーザーの間で「石氏は裏切者だ」という批判が出た。筆者が情報を検索してみると、インドのニュース専門テレビ局WIONも5月6日に「彼女は有名なウイルス学者で、世界が求めている問いに対する答えを持っているかもしれない」としたうえ「だが彼女は行方不明になっている」と伝えている。

 この「亡命説」について、中国共産党機関紙・人民日報系「環球時報」は5月2日の段階で、石氏が中国版LINE「微信(WeChat)」上で友人に向けて書いたものとして、次の文章を掲載した。

「私と私の家族はみな元気です。いかに多くの困難があろうと、『叛逃(国に背いて亡命すること)』のデマにあるような状況にはなりえない」と否定したうえ「我々は何も間違ったことはしていない。我々の心の中には、科学に対する揺るぎない信念がある」

 WSJが伝えたカリフォルニア大学デービス校のパンデミック専門家、ジョナ・マゼット氏の話によると、石氏は長年研究の対象としてきたすべてのコロナウイルスを目録にしているという。ただ、石氏はマゼット氏に「今回の新型コロナウイルスがヒトに感染するまで、自分たちの研究所はこのウイルスを持っていなかった」と伝えたそうだ。

 マゼット氏は、この10年間、仕事を通して石氏と交流があるといい、「今回のことで、彼女は信じられないほどの緊張とストレスにさらされている」と話している。

◇ファイブ・アイズが石氏らを調査?

 米国と中国の間では新型コロナウイルスの発生源をめぐって緊張が続く。

 トランプ米大統領とポンペオ米国務長官は最近、「発生源が武漢ウイルス研究所であることを示す膨大な証拠がある」「中国は非常におぞましいミスをした。隠そうとした」などと、武漢ウイルス研究所をターゲットにした発言を繰り返している。

 複数の米メディアは相次いで、トランプ政権は同研究所と新型コロナウイルスの関わりについて調査を進めている▽ポンペオ長官は研究施設の公開を中国側に要求した▽2年前にこの研究所を視察した米外交官が「コロナウイルスを研究している。だが安全対策が不十分である」と警告する公電を送っていた――などと伝えている。

 またデイリー・テレグラフは、英語圏5カ国(米国、英国、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド)の情報ネットワーク「ファイブ・アイズ」が石氏らに対する調査を試みていると伝えた。ただ当局者はこの報道に関する確認は避けている。


西岡省二
ジャーナリスト
大阪市出身。毎日新聞入社後、大阪社会部、政治部、中国総局長などを経て、外信部デスクを最後に2020年独立。大阪社会部時代には府警捜査4課担当として暴力団や総会屋を取材。計9年の北京勤務時には北朝鮮関連の独自報道を手掛ける一方、中国政治・社会のトピックを現場で取材した。「音楽」という切り口で北朝鮮の独裁体制に迫った著書「『音楽狂』の国 将軍様とそのミュージシャンたち」は小学館ノンフィクション大賞最終候補作。

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新型コロナウイルスは「中国から流出」と断定した、米報告書の「驚くべき内容」
2021/8/6(金) 7:02配信

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現代ビジネス
圧倒的な証拠が決め手となった
中国の習近平国家主席[Photo by gettyimages]

 米下院外交委員会の共和党スタッフが「新型コロナウイルスは、中国の武漢ウイルス研究所から誤って流出した」と断定する報告書を発表した。この結論を導いたのは、衛星画像をはじめとする「圧倒的な量の証拠」だった。いったい、武漢で何があったのか。

【写真】日本人は知らない…中国の「990万人コロナ検査」で見えたヤバい事実

 同委員会の共和党スタッフは、マイケル・マッコール筆頭委員の下で、これまで2回にわたって、新型コロナ問題に関する報告書を発表してきた。2020年6月15日に発表された最初の報告書については、2020年6月26日公開コラムで紹介した(
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/73607)

 同年9月21日には、中国共産党と世界保健機関(WHO)の責任を厳しく追及する2回目の報告書を発表した(https://gop-foreignaffairs.house.gov/blog/mccaul-releases-final-report-on-origins-of-covid-19-pandemic/)。8月1日に発表された今回の報告書は、その続編だ(https://gop-foreignaffairs.house.gov/press-release/mccaul-releases-addendum-to-origins-of-covid-19-report/)

 今回の報告書は、これまで世界で断片的に報じられたり、収集された多くの客観的な証拠や証言を丹念につなぎ合わせて「武漢ウイルス研究所からの流出」という結論に導いた。その手法は、ほとんど「第1級の調査報道」と言ってもいい。

 だれかが「私が流出させました」と自白したわけではないので、厳密に言えば、状況証拠の積み重ねである。それでも、もしも公正な裁判があるなら、「有罪判決」に導くのは可能だろう。少なくとも、中国とその仲間たちが宣伝してきた当初の「海鮮卸売市場起源説」は、もはやまったく信用に値しない。

 報告書の後半では「仮説」と断りながら、武漢ウイルス研究所から始まった小さな感染が、あっと言う間にパンデミック(世界的な大流行)に拡大していくプロセスが物語のように語られていく。読者は「そういうことだったのか」と多くの謎に合点がいくはずだ。


突然起こった、不可解なシャットダウン
武漢ウイルス研究所の責任者の1人である石正麗氏[Photo by gettyimages]

 ここでは、報告書の記述に沿って要点を紹介したい。全文は84ページ。うち本文は62ページである(https://gop-foreignaffairs.house.gov/wp-content/uploads/2021/08/ORIGINS-OF-COVID-19-REPORT.pdf)。引用したサイトは、ほとんどすべて報告書に記載されている。

 問題の武漢ウイルス研究所は、新型コロナの感染が広がる前、廃棄物処理システムやお粗末な空調設備の改造に取り組んでいた(https://archive.is/bfoTD#selection-229.0-229.131)。にもかかわらず、研究所の責任者の1人で「バット・ウーマン(コウモリ女)」こと、石正麗(Shi Zhengli)氏は、本来なら「BSL-4」という高度な実験室で行うべきウイルスの遺伝子操作実験を、「BSL‐2」や「BSL-3」のような簡易な実験室で取り組んでいた。BSL-2は歯医者の診察室レベルだ。

 事件が起きたのは「2019年9月12日の午前2時から午前3時にかけて」だった。武漢ウイルス研究所のデータベースが突然、オフライン化されたのである。そこには、同研究所が収集した22000以上のコウモリとネズミの病原体サンプルと、その遺伝子情報が収録されていた。

 このデータベースを参照すれば、どんな病原体がいつ、どこで収集され、ウイルスがうまく分離されたかどうか、が分かる。新型コロナにつながるウイルスがあれば、それがいつ、どう発生したのか、起源を突き止める決定的な証拠になるのだ。


 それまでデータベースは公開されていたが、なぜか、この日のこの時間に突然、シャットダウンされ、現在に至るまで、外部から接続できないでいる。この事実は、中国自身のデータベース管理情報によって確認されている(https://archive.is/AGtFv#selection-1553.0-1567.2)。

 だが、石氏は、複数のメディアに対して「外部からサイバー攻撃を受けた後、保全上の理由でオフライン化した」とか「パンデミックの最中に受けたサイバー攻撃のためにダウンした」などと矛盾した答えを繰り返した。言うまでもなく、2019年9月時点でパンデミックは発生していない。

 研究所は、中国人民解放軍とともに、生物兵器につながる秘密の研究をしてきた一方、安全性に重大な懸念があり、米外交官は国務省に技術者の訓練不足などを懸念する電報を送っていた。報告書は以上から「2019年9月12日以前のどこかで流出が起きた」と推測している。



地道な検証作業が実を結んだ
 すると、何が起きたか。

 報告書は、ボストン大学やハーバード大学の研究者たちによる調査に注目した。彼らは衛星画像を基に19年9月と10月、武漢にある6つの病院のうち、5つの病院の駐車場が他の平均的な日に比べて、非常に混雑していたことを突き止めた(https://dash.harvard.edu/bitstream/handle/1/42669767/Satellite_Images_Baidu_COVID19_manuscript_DASH.pdf)

 さらに、研究者たちは中国の検索エンジンである「バイドゥ」で「咳」と「下痢」が武漢でどれほど検索されていたか、を調べた。その2語は、同じ9月と10月にピークに達していた。「新型コロナと同じ症状の病気が武漢で広がっていた」状況を示唆する有力な証拠である。

 衛星画像や検索エンジンを調べて、感染状況を観察するとは、素人には思いもよらない方法だ。犯罪捜査でいう「デジタル・フォレンジック(法医学)」の手法に近い「デジタル疫学」と言ってもいい。

 2019年10月18日から武漢で「大イベント」が始まった。第7回軍事スポーツ世界大会(MWGs)である。これは「軍人のオリンピック」だった。世界109カ国から9308人の選手が集まり、27種類の329競技で競った。中国政府は23万6000人のボランティアを募り、90のホテルを用意した。

 参加したカナダの選手は「街はロックダウン状態だった。私は到着後、12日間、熱と悪寒、吐き気、不眠に襲われ、帰国する機内では、60人のカナダ選手が機内後方に隔離された。私たちは咳や下痢などの症状が出ていた」とカナダ紙に証言している。

 報告書は、この大会が「新型コロナを世界に広げた原因」とみている。競技会場も、6つの病院も、さらには大会参加後に体調不良を訴えた選手がいた場所も、すべて武漢ウイルス研究所の周辺に位置していた。

 報告書は参加国のうち、イタリアとブラジル、スウェーデン、フランスの4カ国について、具体例を示しながら「2019年11月から12月にかけて、国内での感染発生を確認した」と記している。帰国した選手から感染が国内に広がったのだ。




中国による、必死の「隠蔽工作」
キクガシラコウモリ[Photo by iStock]

 一方、武漢ウイルス研究所は石氏を中心にして、2013年からコロナウイルスを抽出する研究が始まっていた。6月25日公開コラムで書いたように、研究資金の一部は米国の国立衛生研究所(NIH)や国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)から、ニューヨークの非営利団体であるエコヘルス・アライアンスを通じて、武漢ウイルス研究所に流れていた(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/84497)

 報告書は「石氏とその仲間は、米国の資金とピーター・ダスザック氏(注・エコヘルス・アライアンス代表)の支援を得て、パンデミックが始まる前の2018年から19年にかけて、コロナウイルスを遺伝子的に操作し、ヒトの抗体システムに試す実験を盛んに行っていた」と記している。米国納税者の資金が中国の生物兵器研究に使われていたのである。

 石氏は感染が広がり始めると、研究所の関与を隠蔽する工作に関わった。最初の試みは、2020年1月20日に科学専門誌「ネイチャー」に発表した論文である(https://www.nature.com/articles/s41586-020-2012-7)

 石氏は、論文で「雲南省の洞窟にいるキクガシラコウモリから抽出された『RaTG13』というウイルスが、新型コロナウイルスの遺伝子配列と96.2%同じであり、もっとも近い」と主張した。つまり「RaTG13こそが、新型コロナは自然由来であることを示す証拠」と指摘したのだ。

 ところが、この論文が墓穴を掘ってしまう。

 RaTG13について、専門家から多くの疑問が指摘され、彼女は10カ月後の20年11月17日、同じネイチャー誌で「RaTG13は、実は2012年から13年にかけて採集した『ID4991』というウイルスだった。また、完全な遺伝子配列が得られたのは、最初の論文に書いた2020年1月ではなく、2018年だった」と修正した(https://www.nature.com/articles/s41586-020-2951-z)

 彼女の主張が真実かどうか、は分からない。なぜなら、彼女は「ウイルスのサンプルはすべて使い果たした」と言っており、データベースのダウンで外部からは検証不能であるからだ。報告書は「なぜ、彼女はウイルスの名前を変えたのか」「なぜ、遺伝子配列の取得時期を偽ったのか」と疑問を投げている。

 その答えは「2018年時点でID4991=RaTG13を発見していたとなれば、それに人工的な遺伝子操作を加えて、新型コロナウイルスを作っていたのではないか」という疑問が直ちに生じてしまうからだろう。報告書は、こう指摘している。

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〈RaTG13と新型コロナの最大の違いはスパイク・プロテインであり、それこそ武漢ウイルス研究所が何年もの間、さまざまなコロナウイルスを改変しようとしていた部分だ。さらに、研究者たちはウイルスの名前を変え、遺伝子配列が得られた時期についても、嘘をついていた。そうした事実に照らして、新型コロナが遺伝子操作で作られたのだとすれば、ID4991=RaTG13こそが新型コロナの源(a source of genetic material)でありうる〉


もう、言い逃れできなくなった
 論文の修正を迫られて以降、石氏は「支離滅裂状態」になっていく。

 たとえば、2020年夏の中国国営テレビとのインタビューでは「我々のウイルス研究はすべて記録が残されており、だれでもチェックが可能だ」と語った。だが、実際には先に書いたように、データベースに外部からアクセスできない。

 2021年6月のニューヨーク・タイムズとのインタビューでは「私の研究所では、ウイルスの機能を高める『機能獲得』研究をしたことがない」と語った(https://www.nytimes.com/2021/06/14/world/asia/china-covid-wuhan-lab-leak.html)。これも、いまとなっては「真っ赤な嘘」であるのは明らかだ。

 詳細は省くが、報告書は、武漢ウイルス研究所で「2005年以来16年間にわたって、石氏がダスザック氏とともに行ってきたコロナウイルスに関する研究」の足跡を、論文を紹介しながら、綿密に辿っている。そこでは、少なくとも2015年以降、まさに機能獲得研究が行われていた。

 同じインタビューで、石氏は2019年秋に武漢ウイルス研究所の研究者が体調を崩した件を問われて「そんな事例はなかった」と否定した。これも、7月30日公開コラムで書いたように、ウォール・ストリート・ジャーナルの報道と米国務省の報告、さらにはWHO調査団に対するオランダのウイルス学者の証言で「事実」と確認されている(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/85677)

責任の追及は、まだまだ続く
米国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長[Photo by gettyimages]

 これで、もうお分かりだろう。

 新型コロナは、石氏らが雲南省の洞窟で採取したコウモリの糞などから抽出したウイルスを人工的に操作して、生み出した。その研究には米国の納税資金が使われていた。ウイルスは「2019年9月初めごろ、誤って流出したと判明した」。それが軍人オリンピックを経て、世界的なパンデミックを引き起こしたのである。以上が報告書の結論だ。

 報告書は、さらに真相を究明するために、ダスザック氏を議会に召喚するよう要求した。先週7月30日公開のコラムで書いたように、ダスザック氏と連携していたNIAIDのアンソニー・ファウチ氏も共和党議員によって、司法省に犯罪照会されている。

 ジョー・バイデン大統領が米情報機関に指示した「武漢ウイルス研究所からの流出説」を含めた調査報告の提出期限は、8月24日に迫っている。大統領がどんな報告を受け取るのか。ここで紹介した共和党の報告書が大きな影響を与えるのは、間違いない。

長谷川 幸洋(ジャーナリスト)



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●「米情報当局、中国武漢研究所のウイルス極秘データ入手した」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.08.06 15:042 글자 작게
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米国情報当局が中国武漢研究所のウイルスサンプルの遺伝子データを入手して分析中だと米CNNが5日(現地時間)、報じた。今回の分析で新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の武漢研究所起源説を裏付ける証拠を探し出せるかがカギだ。

CNNはこの件に精通した複数の消息筋を引用して最近米情報機関が武漢研究所で扱ったウイルスサンプルの膨大な遺伝子データを入手したと伝えた。情報分析のためにエネルギー省傘下の国立研究所のスーパーコンピュータと政府研究機関17カ所を動員している。多く量の専門的資料を分析しなければならず、中国語が可能な専門家が参加しなければならないだけに容易ではない作業という。

今回の分析で新型コロナウイルスの実験室流出の有無など伝染病起源の糸口を突き止めることができるだろうと研究陣は期待している。米情報当局がいつ、どのような方法で武漢研修所の遺伝データを入手したのかは明らかにされなかった。ただし、ある消息筋はCNNに「武漢研究所のウイルス遺伝子情報を生成して処理する装置は通常外部のクラウド基盤コンピュータサーバーに接続されている」と話した。ハッキングを通した情報入の手可能性があるということだ。

米政府内外では中国武漢研究所で研究されていた2万2000種のウイルスサンプルとその遺伝子情報を入手するために努力してきた。しかし2019年9月、中国当局は関連情報をインターネットから削除し、中国は初期新型コロナ感染事例に対する情報とその他原始データを世界保健機関(WHO)に渡さないでいる。

ただし米政府の今回の研究は新型コロナの武漢研修所起源説を確定することよりも事実の有無に対する科学的究明を行うためだとCNNは伝えた。

新型コロナ発生したばかりのころ、トランプ米政府と一部共和党員は武漢研究所起源説に何度も言及していた。反面、多くの科学者は動物による自然由来説のほうを有力視してきた。しかし、動物→人間に伝染する過程は依然と明らかにすることができないでおり、宿主動物も不明な状況だ。

民主党はパンデミック序盤、武漢研究所起源説にそれほど信憑性を付与するような雰囲気ではなかった。最近、客観的な究明を掲げて本格的な研究に入ったジョー・バイデン政府の態度は慎重だが確実に変化した温度の違いを反映する。

今回の研究は、バイデン大統領が5月末に新型コロナの起源を究明するために情報機関に90日間の追加調査を指示したことに伴うものだ。

これに先立ち、バイデン大統領は3月にジェイク・サリバン国家安全補佐官に新型コロナ起源分析報告書を準備するよう指示した。2カ月後に提出された報告書には自然由来説と実験室流出説の2つのシナリオがどちらも含まれていたという。バイデン大統領は「確実な結論に到達するには情報が不充分」とし「追加分析が必要だ」と指示した。

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●中国専門家「北京ウイルス、武漢より強力」…WHO「原因、追加調査の必要」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.06.16 14:520 글자 작게
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新型コロナ
中国の首都・北京の新発地農水産物卸売市場から始まったコロナ拡大傾向が尋常でない。

16日、中国国家衛生健康委員会によると、北京では新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の感染者が14日36人に続き15日にも27人発生した。これにより北京感染者は今月11日に初めて発生してから5日で100人以上となる106人を記録した。

このような北京内の集団感染(クラスター)をめぐり、世界保健機関(WHO)も「重要な事件(significant event)」と評した。また、中国内部では「武漢ウイルスより伝染力が高い」という懸念が出てきた。

16日(現地時間)、CNNなど外信によると、WHOで緊急事態対応を統括しているマイケル・ライアン氏は15日、スイス・ジュネーブのWHO本部で開かれた記者会見で「(北京で)50日以上地域感染事例が報告されていなかったが、集団感染が発生したことは懸念される」と話した。続いて「そうした点で大きなニュースだ。重要な事件」としながら「原因に対する追加調査が必要だ」と明らかにした。

ライアン氏は特に「北京は大都市で、アクセシビリティが良い都市という点が心配だ」としながら「状況を注視している」と伝えた。その一方で「感染原因に対する調査は中国当局が主導しなければならない」としながら「ただし、関連情報を国際社会に提供していくようにしたい」と付け加えた。

WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長も「成功的な統制能力を見せた国でも新型コロナが再発する場合がある」とし、各国政府に警戒心を緩めないよう呼びかけた。

中国では北京新発地農水産物卸売市場で見つかったコロナウイルスがコロナ事態の震源地である武漢華南市場で見つかったものより感染力が高いという専門家の警告が出てきた。

15日、環球時報によると、武漢大学医学部ウイルス研究所の楊占秋氏は「北京の市場で見つかったウイルスは武漢華南市場から出てきたウイルスに比べて強力だ(it is stronger than that of Wuhan)」と話した。

楊氏は北京新発地市場では4日間で79人の感染者が出てきた点を根拠に挙げた。武漢華南市場では昨年12月末から今年1月17日まで62人の感染者が発生した。だが、北京はこれよりも速いペースで拡散しているというのが楊氏の説明だ。

楊氏は北京と武漢の状況を比較して「ウイルスは人を通じて伝染して強くなったり弱くなったりもする」と話した。あわせて「今回の新発地市場で見つかったコロナウイルスの感染力は武漢華南市場を超えたと考えられる」と強調した。

続いて「もし新発地市場で見つかったウイルスが変異したものなら、新型コロナ治療剤とワクチン開発がさらに困難になるだろう」と懸念を示した。

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●中国研究チーム、コウモリから新たなコロナウイルスを複数発見
2021.06.11 Fri posted at 19:31 JST

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(CNN) 中国の研究チームは10日、南西部の雲南省でコウモリから新たなコロナウイルスを複数発見したと明らかにした。この中には、新型コロナウイルス感染症を引き起こすウイルス「SARS―CoV―2」に現時点で遺伝的に2番目に近い可能性があるウイルスも含まれる。

発見場所は雲南省内の単一の狭い地域。研究チームによると、今回の結果はコウモリの体内に何種類のコロナウイルスが存在し、何種類が人間に感染する可能性があるのかを示すものだという。

山東大学のウェイフェン・シー氏らは2019年5月〜20年11月、森林に生息する小型コウモリからサンプルを収集。ふんや尿を検査したほか、コウモリの口からも綿棒で検体を採取した。

その結果、「SARS―CoV―2のようなコロナウイルス4つを含む、計24の新たなコロナウイルスゲノムを複数種のコウモリから収集した」という。研究結果は生物学誌「セル」に発表された。

4つのウイルスのうち1つは、現在のパンデミック(世界的大流行)を引き起こしているSARS―CoV―2に遺伝的に非常に近かった。このサンプルは「RpYN06」と呼ばれ、馬蹄形の鼻葉(びよう)を持つチビキクガシラコウモリから採取された。

RpYN06は今回のサンプルの中でSARS―CoV―2に最も近い株とみられるが、ウイルスが細胞に結合する時に使う「スパイクたんぱく質」には遺伝的な違いがあった。

研究者らは現在、SARS―CoV―2がどこから来たのか解明を試みている。コウモリが感染源となった可能性が高いものの、人間に感染する前に中間宿主の動物を介していた可能性もある。02〜04年に猛威を振るった重症急性呼吸器症候群(SARS)ウイルスについては、ジャコウネコ(ハクビシン)が宿主になったと見られている。

今回のサンプルの大半はキクガシラコウモリ科コウモリの複数の種から採取された。17年に雲南省の洞窟で行われた調査でも、SARSウイルスに遺伝的に非常に近いウイルスがキクガラシコウモリ科コウモリの体内で見つかっていた。

新型コロナウイルス禍の起源を巡っては議論があるが、世界保健機関(WHO)の報告書では動物が感染源となった可能性が高く、おそらくコウモリが感染源になったと指摘している。

人々はコウモリを捕らえて食べ、またコウモリから感染しうる他の動物を捕らえて食べている。そうした動物を処理する際に人にウイルスが感染する可能性がある。







●「新型コロナ、武漢の実験室から出てきた証拠3つ」…中国の学者が論文発表
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
2020.09.16 12:01
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新型コロナウイルス
新型コロナウイルス

中国出身のウイルス学者閻麗夢博士が新型コロナウイルスは中国・武漢の実験室で人為的に作られたという主張を裏付ける科学的根拠を盛り込んだ論文を14日に開放型情報プラットフォーム「Zenodo」を通じて発表した。

閻博士はこれに先立ち11日に英ITVのトークショーとのインタビューで、「新型コロナウイルスが武漢の実験室で作られたことを立証する科学的根拠を中国疾病統制センター(CDC)と現地の医師らから得ており、近く公開する」と明らかにして注目された。公開を予告してから3日ぶりに閻博士は同僚科学者3人とともに作成した論文を出した。ただし今回の論文は国際学術誌に発表される論文のように他の学者の検証を経たものではない。

閻博士チームが出した論文の題名は「自然な進化というより実験室で精巧に操作されたということを提示するSARS−CoV−2(新型コロナウイルス)の平凡でない特徴とSARS−CoV−2(新型コロナウイルス)の合成方法の推測」だ。

遺伝子分析結果などを根拠に論文が主張する核心内容は大きく2種類だ。まずコロナウイルスは自然的に発生するウイルスと一致しない生物学的特性を見せる。また、コウモリコロナウイルスを基に6カ月以内に人為的に作り出すことができるということだ。

◇「中国の研究所のウイルスと遺伝子類似」「受容体結合部位を操作」

閻博士は主張に対する科学的根拠として3種類を提示した。最初に、新型コロナウイルスの遺伝子塩基配列が中国重慶市第三軍医大学の軍事研究所と中国南京市南京司令部の医学研究所で発見されたコウモリコロナウイルス(ZC45、ZXC211)と疑わしいほど似ている。論文によるとこの2カ所では2015年と2017年にコウモリコロナウイルスが見つかっている。

2番目に、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質で人体細胞の受容体と結合する役割をする部位(RBM)が2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)ウイルスと似ていた。また、この部位が遺伝的に操作されたという証拠が遺伝子に現れた。

スパイクタンパク質とはウイルス表面に突起状に飛び出してきたタンパク質で、コロナウイルスはこのスパイクタンパク質を通じて人体細胞の受容体と結合する。

3番目に、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質にはフーリン分離部位というウイルス感染力を高める部位がある。ところがこの部位は自然に現れる同じ系統のコロナウイルスでは全く見つけられない。

この分離部位の特異な塩基配列は、この部位が単純に動物間での伝達や再調合を通じた自然な進化の結果ではないという点を示す。新型コロナウイルスに人為的に挿入された可能性が大きいということだ。

◇「コロナウイルス、6カ月あれば作れる」…論文検閲も主張

論文にはコウモリウイルスと新型コロナウイルスの遺伝子比較分析結果も載せられた。閻博士チームは3つの科学的根拠に基づき5段階にわけて新型コロナウイルスを人為的に作る方法を提示した。各段階は少ないもので15日から長いものでは3カ月ほどかかり、6カ月でウイルスを作ることができると論文は主張した。

閻博士は香港大学に在職しながら新型コロナ流行の初期研究を遂行した。閻博士はこれに先立ち新型コロナウイルスのヒト感染の可能性を中国政府が公式発表する少なくとも3週間前にすでに知っていたと暴露した。また、昨年末には中国本土にいる同僚学者からヒトへの感染事例に対する情報を確保し、研究結果を大学研究所の責任者に報告したが黙殺されたと主張した。閻博士はこうした暴露により身辺への脅威を感じ、4月に香港を離れ米国に逃避した状態だ。

閻博士は論文で「新型コロナウイルスが研究実験室から出た可能性もあるという理論は同僚が検証する学術誌で厳しく検閲された」と主張した。

◇自然発生裏付ける論文複数あるが…「信頼しがたい」

だが科学界では新型コロナウイルスが自然発生したという理論が広く受け入れられている。遺伝子分析などを根拠にこれを裏付ける論文も複数出ている。

別の科学者は15日、デイリーメールとのインタビューで閻博士の論文に対し否定的な見方を出した。微生物発病学専門家であるアンドリュー・プレストン博士は「同僚学者の検討がされていない論文の立証されていない主張を考慮すると、現在の状態ではなんの信頼も持って見られない」と話した。

保健専門家である英サウサンプトン大学のマイケル・ヘッド博士は「新型コロナウイルスが実験室で作られたものではないという点を明確に示す論文がすでに同僚の検証を経て出されている。(閻博士の論文は)これまでの研究を凌駕するどのようなデータも明確に提供していない」と評した。

武漢ウイルス研究所も4月に「研究所スタッフのうちだれも新型コロナウイルスに感染した人はおらず、実験室のセキュリティレベルは最高水準だ」として疑惑を強く否定した。

だが新型コロナウイルスの起源をめぐる論争は続くものと予想される。新型コロナウイルスが全世界を襲って9カ月が過ぎたがウイルスが動物からヒトに広がるまでにどのような中間宿主を経たのか正確に明らかになっていないためだ。

新型コロナウイルスの起源を調査するとして7月に中国に行った世界保健機関(WHO)の専門家チームは事前調査という理由で発生地の武漢は訪問せずに帰ってきた。WHOの起源調査の目的も新型コロナウイルスが動物からヒトにどのように感染したのかであり、どんな種が関与したのかを確認することだ。

posted by グリーン at 22:29| 福岡 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする